「もうあかんわ」と言いながら

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「もうあかんわ」と言いながら

2021/11/27

「もうあかんわ日記」読んでます

岸田奈美さんの「もうあかんわ日記」を読んでます。

本の帯に「父は他界、弟はダウン症、母は車いすユーザー、からのコロナ禍に生死をさまよう大手術……」とあり、タイトルの「もうあかん」は作者の悲鳴かなと思いましたが、さにあらず。

プロローグは、東京で働く作者のところに深夜のLINEが神戸の母親から来た。微熱が続いていたが、38.9度ある、と。

そこから作者のバイタリティが爆発した。

母親を診てくれる病院を探し、朝一番の新幹線に乗り込み、運転免許を持っている友人に母親の送迎を頼み…。

母親の入院中は、実家の認知症のおばあちゃんとダウン症の弟の面倒をみることに。

私はまだ読み始めたばかりで、もっといろいろな話が出てくるのだろうが、「もうあかん」と言いながらも、なんだか生活を楽しんでいるような気さえしてくる。

車イスユーザーの母親や障害を持つ家族への視線がとても暖かく優しい。

おばあちゃんの奇行、弟の感情の高ぶりなどへの理解がとても素晴らしい。

そして、車イス生活ながら、発熱して入院するまで、この姑と息子の生活を支えてきたお母さんの底力を垣間見た気がする。