「愛」の呪縛

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「愛」の呪縛

2020/10/02

愛しているからでしょうか

「愛の呪縛」なんて、一昔前なら恋愛の話だと思われてましたよね。

「愛」は男女のものだけではありません。親子・兄弟にもありますが、あまりに身近すぎて、「愛してる」と意識できないことも多いです。

そのために、いろいろな問題があります。

「あんたのためにやってるのに」親、特に母親が子供によくいうセリフです。母親は自分の経験から子供にいろいろな指導をしますが、その根拠は自分の経験から来ていることが多いと思っています。

走ろうとしている子供に「危ない」と声を掛ける、なにかしようとする子供に「手を出しちゃダメ」と機制する……。

今、私のところにいらっしゃるお客様を見ていて、子供の頃の親からの愛情があまりにも偏っていることに苦しんでいる様子がわかるからです。

 

子供の頃、親がケンカばかりしていた、親の怒鳴り声を聞くのが嫌で何度も家出したという方。年を取った今も怒鳴り声を聞くと、身が縮む思いがして反論できないとおっしゃいます。

母親から兄弟間で明らかな差別をされた方。お兄ちゃんの欲しがるものは何でも買ってやりしたいことは何でもOKで結婚相手も自分で選んだ。自分には何も買ってもらえず、大人になってからは自分で土地を買い家を建てた。母親がなぜあんなに自分だけ差別したのか今も苦しんでいる。

 

ちょっと聞くとどこの家でもあるようなことですが、重要なのはこの方々が今でもそのことで苦しんでいるということ。生活の何気ない一コマにも見えますが、子供にここまで影響を与えたら虐待とも言えるのではないかと思っています。

「愛情」という言葉をもってここまでするとは、どんな理由があったのか聞いてみたい気がします。